開業ガイド

デイサービス(通所介護)の売上・損益シミュレーター【2026年版】

デイサービス(通所介護)の開業は、地域社会への貢献と安定した事業運営の両立が求められます。特に介護報酬改定や利用者獲得競争が激化する中で、精緻な事業計画と収益予測が成功の鍵を握ります。本シミュレーターでは、基本介護報酬から各種加算、そして人件費や送迎費といった特有のコスト項目まで、具体的な数値を想定しながら損益分岐点を把握できるよう設計しました。ケアマネジャーとの連携強化や機能訓練の差別化など、デイサービスならではの視点を取り入れ、あなたの事業構想を強力にサポートします。

※ 初期値は業界平均に基づく概算です。ご自身の計画に合わせて各項目の数値を変更してください。

月間売上

158万円

月間コスト

217万円

月間利益(利益率-38%)

-592,500円

損益分岐点売上

202万円

黒字化まであと月 44万円 の売上が必要です

デイサービスにおける損益分岐点とは、基本サービス費や各種加算といった売上と、人件費、家賃、送迎車両費、介護ソフト利用料などの固定費および変動費が同額となる売上高を指します。特に人件費が高比率を占めるため、稼働率をいかに高め、個別機能訓練加算や口腔機能向上加算といった高単価の加算を効率的に取得できるかが、損益分岐点到達の鍵となります。利用者の要介護度に応じた適切なサービス提供と、ケアマネジャーとの連携による安定的な利用者確保が、早期の黒字化に直結します。

売上項目

基本サービス費(介護報酬)120万円/月

要介護度に応じた基本単位数に地域単価を乗じた介護報酬。最も主要な売上。

個別機能訓練加算3万円/月

機能訓練指導員による個別的な機能訓練計画に基づき実施した場合に加算。IとIIがある。

口腔機能向上加算7,500円/月

言語聴覚士等が口腔機能向上サービスを実施した場合に加算。

入浴介助加算5,000円/月

利用者の居宅を訪問し、浴室の環境整備や入浴介助方法の助言を行った場合に加算。

食費・おやつ代(自費)32万円/月

介護保険適用外の利用者負担。実費徴収。

その他自費サービス(介護用品販売など)2万円/月

おむつ代、レクリエーション材料費、介護用品レンタル・販売など。

コスト項目

固定費 売上に関係なく毎月発生変動費 売上に応じて変動準変動費 基本額+変動部分
人件費(管理者・介護職員等)固定費
150万円/月

管理者、生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員などの給与・社会保険料。最も大きな固定費。

円/月
家賃固定費
30万円/月

事業所物件の賃料。食堂、機能訓練室、静養室、相談室、調理室など広めのスペースが必要。

円/月
送迎車両関連費用固定費
10万円/月

送迎用車両のリース料、ガソリン代、保険料、車検・メンテナンス費用など。

円/月
介護ソフト利用料固定費
3万円/月

介護記録、介護保険請求、シフト管理などに使用するソフトウェアの月額費用。カイポケ、ほのぼのNEXT、ケア樹など。

円/月
水道光熱費変動費
8万円/月

電気代、ガス代、水道代。入浴介助や調理で変動。

円/月
消耗品費変動費
5万円/月

おむつ、衛生用品(手袋、消毒液)、清掃用品、事務用品など。

円/月
レクリエーション材料費変動費
2万円/月

レクリエーション活動で使用する材料費。季節イベント、創作活動など。

円/月
広告宣伝費固定費
5万円/月

ケアマネジャーへの営業活動費、パンフレット作成費、地域広報費など。

円/月
通信費固定費
2万円/月

電話回線、インターネット回線、携帯電話などの費用。

円/月
福利厚生費固定費
3万円/月

従業員の研修費用、健康診断費用、親睦会費用など。

円/月

業界ベンチマーク

人件費率

売上高の60〜70%

介護事業における最も大きなコストであり、効率的な人員配置が求められます。

稼働率

70〜80%以上が黒字化の目安

定員に対する実際の利用者数の割合。特に開業当初は60%以上を目指す。

加算取得率

売上高の5〜10%程度

基本サービス費以外の加算による収益の割合。加算を積極的に取得することで収益性が向上します。

送迎車両維持費

利用者1人あたり月額2,000〜5,000円

車両台数、走行距離、ガソリン価格、メンテナンス頻度により変動。ルート最適化が重要。

リスク要因

  • 介護報酬改定リスク: 3年に一度の介護報酬改定により、基本サービス費や各種加算の単価、取得要件が変更される可能性があり、収益計画に大きな影響を与える。
  • 利用者獲得の難易度: 地域内の競合事業所の増加、ケアマネジャーとの関係構築の遅れ、利用者のニーズとのミスマッチなどにより、安定した利用者数を確保できないリスクがある。
  • 人材確保・定着の困難さ: 介護職員や機能訓練指導員などの専門職の採用難、離職率の高さは、サービス品質の低下や人件費の高騰を招き、事業運営に大きな負担となる。
  • 送迎事故・トラブル: 送迎中の交通事故や、利用者宅でのトラブル、緊急時の対応など、事業運営に付随するリスクが高く、賠償責任保険への加入やリスク管理体制の構築が必須。
  • 法改正・行政指導: 介護保険法や消防法などの法令遵守が不十分な場合、行政指導や指定取り消しに至る可能性があり、事業継続に重大な影響を及ぼす。

プロのアドバイス

  • 地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーとの関係構築は、利用者紹介の生命線です。定期的な訪問と情報共有、事業所の特色を明確に伝える資料作成が不可欠です。
  • 介護報酬改定の動向を常に注視し、個別機能訓練加算、口腔機能向上加算、入浴介助加算といった加算の取得要件を早期に満たす体制を整備しましょう。LIFEへのデータ提出も加算取得の必須要件となりつつあります。
  • 送迎車両のルート最適化は、ガソリン代やドライバーの人件費削減に直結します。効率的な送迎計画アプリの導入や、複数車両の連携、地域特性を考慮したルート設定を検討してください。
  • リハビリ特化型や認知症対応型など、地域ニーズに合わせた明確なサービスコンセプトを打ち出し、他事業所との差別化を図りましょう。機能訓練指導員による専門性の高いプログラムは強みになります。
  • 利用者の満足度を高めるレクリエーションやイベント企画は、口コミによる利用者獲得に繋がります。季節ごとの行事や、地域住民との交流イベントを通じて、地域に根差した事業所を目指しましょう。

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