開業ガイド

寿司屋の売上・損益シミュレーター【2026年版】

長年の修行を積んだ寿司職人の皆様へ。念願の独立開業に向け、具体的な収益シミュレーションは不可欠です。このシミュレーターは、豊洲市場からの鮮魚仕入れ、シャリ米の原価、熟練職人の人件費、そしてネタの廃棄ロスといった寿司屋特有のコスト構造を詳細に反映。高級路線からカジュアル店まで、貴店のビジョンに合わせた売上・費用計画を可視化し、堅実な事業計画策定を強力にサポートします。現実的な数値で、確かな経営基盤を築きましょう。

※ 初期値は業界平均に基づく概算です。ご自身の計画に合わせて各項目の数値を変更してください。

月間売上

276万円

月間コスト

270万円

月間利益(利益率2%)

+6万円

損益分岐点売上

266万円

寿司屋における損益分岐点とは、鮮魚やシャリ米の原価、職人人件費、家賃などの固定費と変動費の合計が売上と等しくなる売上高を指します。特に高級寿司店では、高単価ゆえに客数を確保しつつ、ネタの廃棄ロスを最小限に抑えることが重要です。損益分岐点を把握することで、一日の最低必要売上や、目標利益達成に必要な客数を具体的に設定し、仕入れや人員配置の最適化を図ることが可能になります。例えば、特定の時期に高騰するマグロなどの仕入れを調整したり、予約状況に応じてパート職人のシフトを柔軟に組むことで、コストをコントロールし、収益性を向上させる戦略を立てることができます。

売上項目

ディナーおまかせコース144万円/月

夜の部、握り主体の高級おまかせコース。客単価が高く、収益の柱となる。

ランチ握りセット42万円/月

昼の部、手軽な握りやちらし寿司セット。新規顧客獲得や平日集客に貢献。

追加握り・一品料理20万円/月

おまかせコースに加えて注文される追加の握りや、酒肴などの一品料理。

ドリンク(酒類・ソフトドリンク)39万円/月

日本酒、焼酎、ビール、ワイン、ソフトドリンクなどの売上。

テイクアウト・出前21万円/月

持ち帰り寿司やデリバリーサービスによる売上。新たな収益源となる。

出張寿司サービス10万円/月

富裕層向けや企業イベントでの出張寿司サービス。高単価が見込める。

コスト項目

固定費 売上に関係なく毎月発生変動費 売上に応じて変動準変動費 基本額+変動部分
鮮魚仕入れ費用変動費
83万円/月

豊洲市場の仲卸からの鮮魚、貝類、海老などの仕入れ費用。季節や相場で変動。

自動計算(売上の30%)
シャリ米・調味料費用変動費
14万円/月

寿司米(酢飯用)、赤酢、塩、砂糖、醤油、わさび、ガリなどの費用。

自動計算(売上の5%)
人件費(職人・ホール)固定費
100万円/月

寿司職人、見習い、ホールスタッフの給与・社会保険料など。熟練職人の確保は高コスト。

円/月
店舗家賃固定費
35万円/月

店舗の賃料。立地条件(駅前、繁華街、住宅街など)で大きく変動。

円/月
水道光熱費準変動費
10万円/月

電気、ガス、水道料金。ネタケースや冷蔵庫の電気代、シャリ炊飯のガス代。

円/月
広告宣伝費固定費
5万円/月

グルメサイト掲載料(食べログ、Retty)、SNS広告、印刷物など。

円/月
消耗品費・雑費変動費
4万円/月

割り箸、おしぼり、消耗品の清掃用品、ペーパータオル、容器代など。

自動計算(売上の1.5%)
減価償却費固定費
8万円/月

内装工事費、厨房設備(ネタケース、冷蔵庫、寿司ロボット等)の償却費。

円/月
廃棄ロス費用変動費
8万円/月

鮮魚や仕込み済みネタの廃棄による損失。特に魚介類は日持ちしない。

自動計算(売上の3%)
予約・決済システム利用料固定費
3万円/月

TableCheck, OMAKASE, トレタなどの予約システム、Square, STORES決済などの手数料。

円/月

業界ベンチマーク

FLコスト率(食材費+人件費)

55%〜65%

飲食店経営の健全性を測る重要な指標。寿司屋は食材費が高くなりがち。

原価率(食材費)

35%〜40%

鮮魚仕入れの割合が高いため、一般的な飲食店より高めの傾向。

人件費率

25%〜30%

熟練職人の給与水準が高く、サービスレベル維持のためにも一定の確保が必要。

家賃比率

8%〜12%

立地や店舗規模によるが、これを超えると経営を圧迫する可能性。

リスク要因

  • 鮮魚の仕入れ価格高騰:天候不順や漁獲量減少により、マグロやウニなどの主要ネタの価格が急騰し、原価率を圧迫するリスク。
  • 熟練寿司職人の確保難:高度な技術を持つ職人の採用・定着が難しく、人件費の高騰やサービス品質の低下に繋がるリスク。
  • 食中毒・アニサキス対策の不備:生食用魚介類を扱うため、厳格な衛生管理が必須。食中毒発生は営業停止や信用失墜に直結する。
  • ネタの廃棄ロス発生:鮮魚は日持ちせず、予約キャンセルや客数予測の誤りにより大量のネタを廃棄せざるを得なくなるリスク。
  • 客単価維持の難しさ:高級寿司店は顧客の期待値が高く、一度の不満がSNS等で拡散され、客離れや評価低下に繋がるリスク。

プロのアドバイス

  • 豊洲市場の仲卸とは開業前から密な関係を築き、鮮度と価格のバランスが良い魚を安定的に仕入れるルートを複数確保しましょう。特に、コハダやアジなど光り物の鮮度維持は集客に直結します。
  • シャリの炊き方と酢合わせは、温度と湿度に敏感です。寿司ロボット導入を検討する場合でも、最終的な微調整は職人の手で行い、常に一定の品質を保つ工夫が必要です。
  • ネタの仕込みは歩留まりを意識し、魚種ごとに適切な熟成期間を見極めることが重要です。特に白身魚などは寝かせることで旨味が増しますが、鮮度落ちとのバランスが肝心です。
  • カウンター席の動線は、職人の「付け場」からお客様への提供、そして洗い場への流れをスムーズに設計することで、サービスの質と効率が格段に向上し、人件費抑制にも繋がります。
  • 寿司の廃棄ロスを最小限に抑えるため、日々の予約状況と過去の販売データを基に、緻密な仕入れ計画を立てましょう。余剰ネタは煮付けや焼物として提供する工夫も有効です。

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