開業ガイド

美容室の売上・損益シミュレーター【2026年版】

全国に25万軒を超える美容室がひしめく過当競争の時代。長年の技術経験を活かし独立開業を目指す美容師にとって、精緻な売上・損益計画はポイントを握る。このシミュレーターでは、ホットペッパービューティーといった集客コスト、材料費、人件費など、美容室特有の変動要素を詳しく分析。1人サロンから複数スタッフ体制まで、あなたのビジネスモデルに応じた収益構造を明確にし、具体的な経営課題への対策を練る羅針盤となるはずだ。将来のキャッシュフローを見据えた、堅実なサロン経営へ。

※ 初期値は業界平均に基づく概算です。ご自身の計画に合わせて各項目の数値を変更してください。

月間売上

178万円

月間コスト

110万円

月間利益(利益率38%)

+67万円

損益分岐点売上

98万円

美容室における損益分岐点は、家賃やリース料、そして特にホットペッパービューティーなどの集客広告費といった固定費の高さに大きく左右されます。これらの固定費と、シャンプー剤やカラー剤などの材料費、そしてスタッフ人件費といった変動費の合計を、カットやカラーといった技術売上と店販売上で賄える売上額を指します。特に1人サロンでは、オーナー自身の技術売上だけでなく、店販比率を高めることで損益分岐点を早期にクリアしやすくなります。セット面あたりの平均売上目標を月間50万円〜70万円に設定し、その達成度で判断するのも一つの目安です。

売上項目

カット売上55万円/月

基本的なカットメニューによる売上。指名客の獲得が重要。

カラー売上49万円/月

ヘアカラーメニューによる売上。リタッチからフルカラーまで。

パーマ売上24万円/月

パーマメニューによる売上。デジタルパーマや縮毛矯正も含む。

トリートメント売上20万円/月

ヘアケアトリートメントによる売上。高単価メニューとして提案。

店販(物販)売上6万円/月

シャンプー、トリートメント、スタイリング剤などの物販による売上。

縮毛矯正売上15万円/月

高単価な縮毛矯正メニューによる売上。

ヘッドスパ売上9万円/月

リラクゼーション効果の高いヘッドスパメニューによる売上。

コスト項目

固定費 売上に関係なく毎月発生変動費 売上に応じて変動準変動費 基本額+変動部分
家賃固定費
15万円/月

店舗の賃料。

円/月
人件費準変動費
35万円/月

オーナー自身の給与、スタッフの給与・社会保険料。

円/月
材料費変動費
18万円/月

シャンプー剤、カラー剤、パーマ液、トリートメントなどの仕入れ費用。

自動計算(売上の10%)
広告宣伝費固定費
20万円/月

ホットペッパービューティーなどの集客媒体掲載料、SNS広告費用。

円/月
水道光熱費準変動費
4万円/月

電気、ガス、水道の使用料。シャンプー台の利用で水道代が高くなりがち。

円/月
消耗品費変動費
2万円/月

タオル、ペーパー、ケープ、手袋、消毒液などの消耗品。

円/月
通信費固定費
1万円/月

インターネット回線費用、電話代。

円/月
リース料固定費
3万円/月

シャンプー台、ミラー、美容器具などのリース費用。

円/月
減価償却費固定費
5万円/月

内装工事費や大型設備投資の減価償却費。

円/月
雑費固定費
2万円/月

上記に分類されない細かな経費。

円/月
クレジット決済手数料変動費
6万円/月

クレジットカードや電子マネー決済にかかる手数料。

自動計算(売上の3.5%)

業界ベンチマーク

人件費率

40〜50%

売上高に対する人件費の割合。スタッフの給与水準や人数に大きく左右される。1人サロンではオーナーの給与として計上。

材料費率

8〜12%

売上高に対する薬剤やシャンプーなどの材料費の割合。美容ディーラーとの仕入れ価格交渉が鍵。

広告宣伝費率

10〜15%

売上高に対するホットペッパービューティーなどの集客コストの割合。新規顧客獲得とリピート率向上のバランスが重要。

損益分岐点

月間売上高の目安

固定費の10倍程度が目安とされることも。特に家賃やホットペッパービューティー掲載料といった固定費のカバーが重要。

リスク要因

  • 優秀なスタイリストの離職による売上減少と採用コストの増加。
  • ホットペッパービューティーなどの集客媒体掲載料の高騰や効果の低下。
  • 競合美容室の新規出店や価格競争による顧客流出と客単価の低下。
  • SNS炎上や施術トラブルによるブランドイメージ毀損と信用失墜。
  • シャンプー台の給排水設備トラブルや、美容所開設届の基準不適合による営業停止リスク。

プロのアドバイス

  • ホットペッパービューティーへの過度な依存は禁物。MEO対策やInstagramなどSNSを活用し、自社集客チャネルを育成すること。特にGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の口コミ管理は重要だ。
  • 店販(物販)比率を売上高の10%以上に高める。高単価なホームケア商品や美容機器の提案を強化し、顧客単価アップとリピート促進を図る。美容ディーラーと連携した限定商品導入も有効策。
  • 1人サロンなら予約管理システム(RESERVA、LiMEなど)の導入が必須。施術の効率化と予約の最適化を図り、ダブルブッキングを回避する。お客様一人ひとりに質の高いサービスを提供するための時間確保。
  • スタッフの採用・定着は美容室経営最大の課題。リジョブやキレイビズといった専門求人サイトに加え、福利厚生の充実、明確なキャリアパス提示、業務委託制度の活用も視野に。魅力的な職場環境をどう構築するか。
  • 薬剤の選定と適正な発注量を常に管理し、材料費率8〜12%を厳守する努力を惜しまない。複数の美容ディーラーから見積もりを取り、ケミカルのコストパフォーマンスを比較検討する習慣をつけよう。

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