薬局・調剤薬局の売上・損益シミュレーター【2026年版】
2年ごとの調剤報酬改定、高騰する薬剤師人件費、複雑な医薬品在庫管理──。薬局経営は常に特有の課題と隣り合わせだ。特に2026年版では、門前薬局の収益性低下が顕著な上、地域支援体制加算の重要性も増している。このシミュレーターは、そうした変動要因を盛り込み、収益予測とコスト分析を具体的に提示する。あなたの薬局が安定した経営を続け、次の戦略的な一手を打つための羅針盤となるだろう。
※ 初期値は業界平均に基づく概算です。ご自身の計画に合わせて各項目の数値を変更してください。
月間売上
862万円
月間コスト
854万円
月間利益(利益率1%)
+8万円
損益分岐点売上
814万円
薬局の損益分岐点は、処方箋応需枚数や薬剤料売上だけでなく、調剤報酬改定による単価変動、薬剤師人件費の動向に大きく左右されます。特に、地域支援体制加算などの施設基準を満たし、加算を安定的に取得できるかどうかが、損益分岐点達成の鍵となります。変動費である医薬品仕入費と、固定費である人件費・家賃のバランスを最適化し、目標処方箋枚数を設定することが重要です。
売上項目
調剤基本料、調剤技術料、薬学管理料(特定薬剤管理指導料、かかりつけ薬剤師指導料など)の合計。医薬品費は含まない。
調剤報酬のうち、医薬品本体の費用に対応する部分。仕入れ値と薬価差益が含まれる。
処方箋なしで販売する一般用医薬品や衛生用品、健康食品などの売上。
オンライン診療に伴うオンライン服薬指導や情報提供に対する報酬。
医師の指示に基づき、薬剤師が患者宅を訪問して行う薬学的管理指導の報酬。
コスト項目
医薬品卸から仕入れる薬剤本体の費用。薬剤料売上に連動。
常勤・パート薬剤師の給与、賞与、社会保険料、福利厚生費の合計。
医療事務、調剤補助員などの給与、賞与、社会保険料、福利厚生費の合計。
店舗の賃料。保証金や礼金は初期投資に含む。
水道代、電気代、ガス代。
電子薬歴システム(Pharms, Melhisなど)や調剤レセプトコンピューター(EMシステムズ, ユニケなど)の月額利用料、保守費用。
薬袋、軟膏容器、水薬ボトル、事務用品などの消耗品費用。
注射針、薬瓶、期限切れ医薬品などの医療廃棄物の回収・処理費用。
広報活動、ウェブサイト運営、地域イベント参加などの費用。
内装工事費、調剤機器(分包機、水剤分注機など)の減価償却費。
電話代、インターネット回線費用。
業界ベンチマーク
医薬品原価率
70〜75%(薬剤料売上に対して)
医薬品仕入費が薬剤料売上に占める割合。後発医薬品の使用促進で改善可能。
人件費率
20〜25%(総売上高に対して)
全従業員の人件費が総売上高に占める割合。薬剤師の採用難で高騰傾向。
一般管理費率
10〜15%(総売上高に対して)
家賃、水道光熱費、システム保守料などが総売上高に占める割合。
営業利益率
5〜10%(総売上高に対して)
本業で稼ぐ利益の割合。調剤報酬改定や経営効率化で大きく変動。
リスク要因
- 調剤報酬改定リスク: 2年ごとの改定で収益構造が大きく変動する可能性。
- 薬剤師不足と人件費高騰: 採用難による人件費の継続的な上昇と、人員確保の困難さ。
- 医薬品のデッドストック・期限切れロス: 在庫管理の失敗による損失と、キャッシュフローへの影響。
- 門前依存からの脱却遅れ: 特定医療機関への過度な依存によるリスクと、地域包括ケアシステムへの対応遅れ。
- 競合激化と価格競争: 大手チェーン薬局やドラッグストア併設型薬局との競争激化。
プロのアドバイス
- 調剤報酬改定の動向注視は必須。改定内容に応じた収益シミュレーションを事前に済ませる。地域支援体制加算など、加算取得の戦略は練ってあるか?
- 医薬品在庫管理には、P-CUBEのような電子薬歴連携システムが有効だ。使用期限と回転率を厳しく見極め、デッドストックの最小化に努めよう。
- 地域支援体制加算、かかりつけ薬剤師指導料。算定可能な加算は、施設基準を早期に整え最大化する。地域医療への貢献は、そのまま薬局の強みとなる。
- 薬剤師の採用は、年収400〜600万円と高額な人件費。パート・常勤の最適な人員配置はできているか?奨学金返済支援など、採用インセンティブの検討も視野に。
- オンライン服薬指導システムはどうか。薬機法改正で非対面サービスへのニーズは加速した。新たな収益源、そして患者利便性の向上へ繋がる一手だ。
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