開業ガイド

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法人口座・事業用口座 比較ガイド個人事業主と新設法人向けのネット銀行

開業したら、事業のお金を個人の口座と分けておくと、帳簿付けや確定申告の手間が大きく減ります。ネット銀行なら口座維持手数料0円・オンラインで申し込めるところが多く、違いが出るのは「個人事業主でも開けるか」「他行宛の振込手数料」「使えるまでの日数」の3点です。本ページでは、個人事業主が開ける口座と、新設法人向けの法人口座を分けて比較しています。迷ったら、個人事業主・法人のどちらにも口座があり、他行宛の振込が100円(税込)のGMOあおぞらネット銀行が第一候補です。

各社の条件は2026年9月24日時点の公式サイトの記載に基づきます(手数料・キャンペーンは変更される場合があります)。

選び方の軸

個人事業主でも開けるか

法人しか申し込めない口座が多い。今回比べた中で個人事業主が開けるのは、GMOあおぞらネット銀行(個人事業主口座)とPayPay銀行の2つ。ラクスルバンク・ドコモSMTBネット銀行・楽天銀行(法人ビジネス口座)・フィンサーバンクは法人向けで、フィンサーバンクは株式会社・有限会社・合同会社に限られる(楽天銀行には個人事業主向けの別メニューがあるが、本ページでは比較していない)。どちらも屋号付きの口座名義を選べる。

他行宛の振込手数料

毎月の支払いで効いてくるのが他の銀行宛ての振込手数料。GMOあおぞらネット銀行は一律100円(税込)で、設立1年未満の法人は口座開設後12ヵ月間、月20回まで無料。ラクスルバンクは119円、ドコモSMTBネット銀行とPayPay銀行は145円、楽天銀行は3万円未満150円・3万円以上229円。フィンサーバンクは無料プランが110円で、有料プラン(月2,980円〜)なら90円。

いつから使えるか・登記前に申し込めるか

取引先への請求書に口座を書くなら、開設までの日数が効く。GMOあおぞらネット銀行(法人)は条件を満たせば最短即日で、法人登記中でも「法人口座予約申込」で審査まで進められる。PayPay銀行とラクスルバンクは最短当日、ドコモSMTBネット銀行は最短翌日。楽天銀行は必要書類を郵送するため、オンラインだけでは完結しない。

申込に必要な書類

PayPay銀行の個人事業主口座は、開業届・営業許可証・確定申告書のいずれか1点が必須で、用意できないと開設できない。GMOあおぞらネット銀行の法人口座は登記簿謄本・印鑑証明書の取得が不要で、バーチャルオフィスや固定電話なしでも申し込める。ラクスルバンクはラクスルのアカウント登録が前提。

個人事業主が開ける事業用口座(2社)

「—」は確認した公式ページに記載のない項目です。※1 口座維持手数料の無料は共通FAQの記載(個人事業主ページには記載なし)。※2 口座開設ページの記載。セルフィー(自撮り動画)で本人確認した場合。書類アップロードの場合は最短4営業日程度。※3 2年以上利用のない個人事業主口座は未利用口座管理手数料1,320円/年(残高1万円以上等で免除)。※4 口座開設の翌々月末まで、他行宛の振込が月5回まで0円。

← 表は横にスクロールできます(2社)

項目GMOあおぞら(個人事業主)PayPay銀行(個人事業主)
対象・口座名義個人事業主。名義は「氏名のみ」「氏名+屋号」「屋号+氏名」から選べる個人事業主。屋号付き口座に対応
口座維持手数料無料※1無料※3
他行宛の振込手数料100円(税込)145円(税込)※4
使えるまで(最短)翌日中※2当日
申込に必要なもの本人確認書類。書類はWebでアップロード(郵送不要)。開業届の要否は—(公式記載なし)本人確認書類+開業届・営業許可証・確定申告書のいずれか1点(ないと開設できない)
デビットカード年会費無料・1%キャッシュバック(Mastercard / Visa)Visaデビット(年会費無料)。即時払いの利用特典はなし

法人口座(新設法人向け・6社)

「—」は確認した公式ページに記載のない項目です。※5 振込料金とくとく会員(月500円)なら99円。口座開設後、設立1年未満の法人は12ヵ月間、月20回まで無料。※6 スマートフォンを持っていて、取引責任者と代表者が同一で、セルフィー動画またはマイナンバーカード読取で本人確認した場合(オンライン完結も取引責任者と代表者が同一の場合)。審査状況や休業日の申込で遅れることがある。※7 振込優遇プログラムで最安130円。※8 口座開設の翌々月末まで月5回まで0円。※9 無料プランの場合。スタンダード(月2,980円)・プロ(月7,980円)は90円。月額の税込・税抜の表記は確認できず。※10 楽天銀行の料金表の金額。

← 表は横にスクロールできます(6社)

項目GMOあおぞら(法人)ラクスルバンクドコモSMTBネット銀行PayPay銀行(法人)楽天銀行フィンサーバンク
対象法人(設立直後も可。設立年数・売上高の制限なし)法人のみ(ラクスルのアカウント登録が必要)法人のみ(屋号名義の口座は不可)法人(個人事業主口座もあり)法人株式会社・有限会社・合同会社のみ
口座維持・月額0円0円0円0円0円無料プラン0円/スタンダード2,980円/プロ7,980円※9
他行宛の振込手数料100円(税込)※5119円(税込)145円(税込)※7145円(税込)※83万円未満150円・3万円以上229円※10110円※9
使えるまで(最短)即日※6当日(取引責任者と代表者が同一の場合)翌日当日—(公式記載なし。WEB申込は最短5分)—(公式記載なし。申込は最短15分)
申込方法オンライン完結※6。登記簿謄本・印鑑証明書の取得不要。登記中は「法人口座予約申込」オンライン(本人確認書類と自撮り動画の送信)オンライン(WEBから24時間申込)オンライン申込+書類アップロードオンライン申込+必要書類を郵送オンライン完結。登記簿・定款は不要
デビットカード年会費無料・1%キャッシュバック(Mastercard / Visa)Visa。利用額の2%をラクスルポイントで進呈最大1.0%ポイント還元Visaデビット(年会費無料)。即時払いの利用特典はなしJCBビジネスデビット・1.0%キャッシュバック—(公式記載なし)

各サービスの詳細

並び順は上の比較表と同じです。順位付けではありません(並べ方の基準はページ下部の「本ページの選定基準」に書いています)。

GMOあおぞらネット銀行(個人事業主口座)

屋号付き口座・他行宛100円・オンライン完結

GMOあおぞらネット銀行の個人事業主向け口座。屋号付きの名義でも個人名だけでも開設でき、申込はパソコン・スマホからオンラインで完結する(キャッシュカードは転送不要の簡易書留で届くため、受け取りは必要)。他行宛の振込手数料は一律100円(税込)、同行宛は無料。デビットカードは年会費無料で、通常1%のキャッシュバックが付く。入出金明細を会計ソフトに取り込む「freee入出金管理 with GMOあおぞらネット銀行」を無料で使える。開業届が必要かどうかは公式サイトで確認できなかったため、手元に控えがある状態で申し込むのが確実。

PayPay銀行(個人事業主口座)

最短当日・屋号付き口座あり

PayPay銀行のビジネス口座。個人事業主向けと法人向けがあり、個人事業主は屋号付きの名義にできる。最短当日で口座を開設できるが、個人事業主は本人確認書類に加えて「開業届(e-Taxの受信通知または控用原本)」「公的機関発行の営業許可証」「確定申告書(第一表)」のいずれか1点が必須で、これがないと開設できない。開業届を出す前には申し込めない点に注意。他行宛の振込手数料は145円(税込)で、口座開設の翌々月末までは月5回まで0円。2年以上使わないと未利用口座管理手数料(1,320円/年)がかかる。

GMOあおぞらネット銀行(法人口座)

他行宛100円・設立1年未満は月20回無料・登記中も申込可

設立直後の法人でも開設でき、設立年数や売上高の制限はないと公式に明記している。口座維持費・口座開設費は0円、他行宛の振込手数料は一律100円(税込)。口座開設後、設立1年未満の法人は12ヵ月間、他行宛の振込が月20回まで無料になる。振込が多いなら、月500円の「振込料金とくとく会員」で他行宛が99円になる(口座開設と同時に申し込むと最大2カ月無料)。法人登記中でも「法人口座予約申込」で審査まで進めておけ、登記完了後に最短即日で使い始められる。登記簿謄本・印鑑証明書の取得は不要で、バーチャルオフィスや固定電話なしでも申し込める。freee・弥生・マネーフォワードなどの会計ソフトとAPI連携できる。カードや郵便物は登録住所に届くため、受け取れる状態にしておく必要がある。

ラクスルバンク

GMOあおぞらネット銀行の専用支店・ラクスルポイント2%

ラクスルバンク株式会社が、GMOあおぞらネット銀行の銀行代理業者(関東財務局長(銀代)第520号)として提供する法人口座。口座はGMOあおぞらネット銀行の専用支店「ラクスルバンク支店」に作られる。月額利用料・口座維持手数料は0円、GMOあおぞらネット銀行宛の振込は無料、他の金融機関宛は119円(税込)。GMOあおぞらネット銀行の本体口座(他行宛100円)より振込手数料は高いが、デビットカードの利用で2%のラクスルポイントが付く。ポイントはラクスルでの買い物(名刺・チラシの印刷など)に使えるため、ラクスルを日常的に使う法人向け。申込にはラクスルのアカウントが必要。

ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)

最短翌日・必要書類は運転免許証だけ

2026年8月3日に住信SBIネット銀行から社名が変わった(金融機関コード・支店番号・口座番号は変更なし)。法人口座は口座維持手数料・インターネットバンキング利用料が無料で、オンライン申込なら最短翌日から使える。公式サイトは必要書類を「運転免許証だけ」と案内している。他行宛の振込手数料は145円(税込)で、振込件数に応じた優遇プログラムで最安130円。個人事業主の屋号名義での口座開設は受け付けていない。

PayPay銀行(法人口座)

最短当日・開設後しばらく振込月5回無料

法人口座は口座開設・維持とも無料で、最短当日で開設できる。他行宛の振込手数料は145円(税込)で、口座開設の翌々月末までは月5回まで0円。法人の申込では、取引担当者の本人確認として顔の撮影か、自宅住所での転送不要郵便物の受け取りが必要。Visaデビットは年会費・発行手数料無料だが、即時払いの利用特典はない。

楽天銀行(法人ビジネス口座)

楽天銀行宛52円・JCBデビット1%

法人ビジネス口座は、口座開設手数料・口座維持手数料・ファームバンキングの初期費用と月額がすべて無料。他行宛の振込手数料は3万円未満150円・3万円以上229円で、楽天銀行宛は52円。取引先に楽天銀行の口座が多い場合に向く。申込はWEB入力のあと必要書類を郵送し、審査後に届く郵送物で初期設定をする流れで、オンラインだけでは完結しない。JCBビジネスデビットカードは利用額の1.0%がキャッシュバックされる(キャッシュカードの発行手数料は1,100円)。

フィンサーバンク

請求書の読取・経費精算つき。株式会社・合同会社・有限会社のみ

株式会社f9k(金融サービス仲介業者・関東財務局長(金サ)第12号)が提供するサービスで、口座は北國銀行(フィンサー支店)に作られる。株式会社・有限会社・合同会社だけが対象で、個人事業主は使えない。無料プランは口座維持手数料0円・他行宛110円。有料プランにすると他行宛が90円になり、請求書をAIで読み取って振込する機能の件数上限が増える(無料プラン5件/スタンダード20件/プロ制限なし)。経費精算や電子帳簿保存法・インボイスへの対応もうたっている。ATMの入出金手数料は回数制限なく0円。申込は最短15分でオンライン完結するが、口座が使えるまでの日数は公式サイトに記載がない。

本ページの選定基準

本ページは広告(PR)を含みます。掲載順と比較表の内容は、読者の状況(個人事業主でも開けるか・他行宛の振込手数料・使えるまでの日数・申込に必要な書類)を基準に選定・記載しており、報酬額では決めていません。比較表は「個人事業主が開ける口座」と「法人口座」の2つに分けています。GMOあおぞらネット銀行・PayPay銀行・ドコモSMTBネット銀行・楽天銀行のリンクは広告リンクではありません。各社の条件は2026年9月24日時点の公式サイトの記載に基づき、公式サイトに記載のない項目は「—」と表記しています。

よくある質問

Q. 個人事業主でも事業用の口座は作れる?

A. 作れます。本ページで比べた中では、GMOあおぞらネット銀行(個人事業主口座)とPayPay銀行が個人事業主向けの口座を用意しており、どちらも屋号付きの名義を選べます。ラクスルバンク・ドコモSMTBネット銀行・楽天銀行(法人ビジネス口座)・フィンサーバンクは法人向けの口座で、個人事業主は申し込めません(楽天銀行には個人事業主向けの別メニューがありますが、本ページでは比較していません)。

Q. 開業届を出す前に口座は作れる?

A. PayPay銀行の個人事業主口座は、開業届・営業許可証・確定申告書のいずれか1点が必須で、用意できないと開設できません。GMOあおぞらネット銀行の個人事業主口座は、開業届の要否を公式サイトで確認できませんでした。開業届を提出して控えを手元に用意してから申し込むのが確実です。

Q. 法人登記が終わる前に法人口座を申し込める?

A. GMOあおぞらネット銀行は「法人口座予約申込」で、法人登記中でも口座開設の事前審査まで進められます。登記が完了したら最短即日で使い始められるため、設立直後から請求書に口座を載せたい場合に向きます。

Q. 振込手数料が一番安いのは?

A. 月額0円のまま使える口座では、GMOあおぞらネット銀行の他行宛100円(税込)が最も安く、設立1年未満の法人は口座開設後12ヵ月間、月20回まで無料です。フィンサーバンクは有料プラン(月2,980円〜)なら90円ですが、月額がかかります。ラクスルバンクは119円、ドコモSMTBネット銀行とPayPay銀行は145円、楽天銀行は150円(3万円以上は229円)です。

Q. ラクスルバンクとGMOあおぞらネット銀行の違いは?

A. ラクスルバンクは、ラクスルバンク株式会社がGMOあおぞらネット銀行の銀行代理業者として提供する法人口座で、口座はGMOあおぞらネット銀行の専用支店に作られます。他行宛の振込手数料はラクスルバンク119円、GMOあおぞらネット銀行の本体口座100円です。一方、ラクスルバンクのデビットカードは利用額の2%がラクスルポイントで付くため、印刷などでラクスルをよく使う法人には向きます。申込にはラクスルのアカウントが必要です。

Q. 個人の口座をそのまま事業に使ってもいい?

A. 事業の入出金と生活費が同じ口座に混ざると、帳簿付けや確定申告のときに1件ずつ仕分ける手間がかかります。口座維持手数料が無料のネット銀行で事業用の口座を分けておくと、会計ソフトとの連携で入出金を取り込みやすくなります。

口座開設を含む開業の手順は、業種別の「開業チェックリスト」で確認できます。